受精卵が胎児になるまでに経過するという魚類や両生類の姿を描きそれをモノクロフイルムで撮影し、３台のスライドプロジェクターで壁に投影した。 投影した画像はそれぞれ重なり、プロジェクターの速度はそれぞれ異なっていることで、フイルムが更新されるたびに新しい組み合わせの画面が出現する。



別バージョンではそこにさらに映像を加え、複数の時間軸の中に現れる世界を見出している。


第二次大戦中に多くの命が失われたアウシュビッツとヤセノバッツ強制収容所。一方は世界中から人が訪れ、もう一方はほとんど存在を知られていなかった。それは二つの収容所を巡る位置付けの違いや、政治的な背景からだった。命の尊さは平等という建前にこれは反する。この「格差」を顕在化させた作品。その写真に加えて、東ヨーロッパ数カ国を回った時の写真で構成される
2008年、初めて入選した第30回「一坪展」への作品。
今作のストレートなジャーナリズムの観点は今でも大切だと思うが、自分のやるべきことはこれでは無いのではないかと感じた作品でもある。
学生時代の作品で色々な未熟さを抱えているが、一つの原点ともなっているシリーズ。

Series : Refracted light